鶏肉の茹で汁って飲んだら危険なのかな?
鶏肉の茹で汁には旨味や栄養が溶け出していているんだ。
体内に入ったら危険ということはないよ。
今回は、鶏肉の茹で汁の成分と炊き込みご飯やスープなどに活用する方法をみていこう。
この記事でわかること
- 鶏肉の茹で汁は危険ではない
- ゆで卵の茹で汁は料理に活用は不向き
- 鶏肉の茹で汁は料理に活用できる
もくじ
鶏肉の茹で汁は飲んでも危険はない?
鶏肉の茹で汁は、鶏肉の栄養や旨味が溶けだし美味しいだしが出ています。
茹で汁を飲んだら危険ということはありません。
鶏肉を茹でる際に出るアクを丁寧に取っておくと雑味のない美味しい茹で汁になりますよ。
茹でている時に最初のほうにでる黄色のアクは臭みがあるのでおたまなどですくって取り除きましょう。
白く泡になって出てくるアクを取るのは程々で大丈夫です。
鶏肉の茹で汁は栄養が豊富
鶏肉の茹で汁には、鶏肉の栄養が豊富に溶け出していますので危険ということはありません。
鶏を丸ごと茹でた場合の茹で汁の栄養は以下の通りです。
- タンパク質
- カルシウム
- ビタミンK
- ビタミンB6
- カリウム
- ナイアシン
鶏を丸ごと茹でた茹で汁にはタンパク質をはじめ体の調子を整える栄養素が豊富に含まれています。
特に、サラダチキンなどに使う部位むね肉の茹で汁には「イミダゾールジペプチド」という成分が含まれ疲労回復効果が期待できます。
「イミダゾールジペプチド」は、鶏むね肉とささみにしか含まれていません。
「イミダゾールジペプチド」は、水溶性のためゆで鶏本体より茹で汁の方が多く含まれているため茹で汁を捨てるのはもったいないです。
さらに、鶏の手羽先や手羽元などには茹で汁にたっぷりの「コラーゲン」が流れ出ています。
「コラーゲン」は美髪、美爪、美肌効果があることが知られていますが、細胞と細胞をつなぐ大切な働きをしたり、粘膜を正常に保つ働きもします。
「コラーゲン」も水溶性ですので茹で汁に溶け出しています。
茹で汁はできるだけ取っておき料理に活用しましょう。
鶏肉の茹で汁は旨味たっぷり
鶏肉の茹で汁には、人が美味しいと感じる旨味成分である「イノシン酸」が溶け出しています。
旨味成分は、他の旨味成分と組み合わせると相乗効果が生まれさらに美味しくなるという特徴があります。
生姜やねぎと鶏肉が相性がいいと感じるのは生姜やねぎには「グルタミン酸」という旨味成分が含まれるためです。
「グルタミン酸」は、鶏肉の茹で汁に含まれる「イノシン酸」と相乗効果で美味しいだし汁になります。
しかし、脂質を控えたい場合は茹で汁に浮いている鶏肉の脂が気になり摂りすぎると危険と感じるかもしれません。
鶏肉の茹で汁は、一度冷ますと上に脂が白く固まりますので脂を適度に取り除いてもよいでしょう。
プルプルしているのはタンパク質の一種であるコラーゲンですので体内に入っても危険ではありません。
コラーゲンも大切な栄養素ですので捨てないでくださいね。
茹で卵の茹で汁は危険?捨てた方がいい?
結論から申し上げますと、ゆで卵の茹で汁は料理に活用するのは避けた方がよさそうです。
- 稀にサルモネラ菌が付着
- サルモネラ菌以外の菌が付着
- 殻に付いた洗浄液や消毒液の残留物
昔から卵の殻にはサルモネラ菌が付いていると言われています。
しかし、実際パックに入ってスーパーなどで販売している卵は出荷前に洗浄、塩素消毒されているためサルモネラ菌が付いていることは稀でしょう。
サルモネラ菌は、75℃以上で1分以上加熱すると死滅しますのでゆで卵の茹で汁から感染することはなさそうです。
しかし、卵の殻にはサルモネラ菌以外の食中毒を起こす菌であるボツリヌス菌や黄色ブドウ球菌などが付着している危険性があります。
特に黄色ブドウ球菌の毒素エンテロトキシンは100℃で40分以上加熱しても死滅しないため茹で汁に残ってしまいます。
また、卵に付いた消毒液などの薬剤が茹で汁に溶け出している危険性もありそうです。
ゆで卵の茹で汁には、カルシウムが多少溶け出している可能性はあるものの少し硫黄のようなにおいがします。
美味しいだしが出ているというわけでもなく、衛生面を考えても料理に積極的に活用しなくてもよいでしょう。
鶏肉の茹で汁の保存方法
鶏肉の茹で汁は、すぐに使わない場合冷蔵保存、または冷凍保存しておきましょう。
鶏肉の茹で汁は、傷みやすいので常温での保存はなるべく避けた方が賢明です。
鶏肉の茹で汁の冷蔵保存方法は、茹で汁が冷めてから密閉保存容器に入れて保存します。
冷蔵保存の日持ちは、3日程度ですのでそれ以上長く保存する場合は冷凍保存の方がおすすめです。
鶏肉の茹で汁の冷凍保存方法は、ジップ付きの袋に入れ金属製のトレーにのせて一気に冷凍しましょう。
茹で汁を製氷皿に入れて小分けにして冷凍するのもおすすめです。
小分けにしておくと必要量がさっと取り出せ解凍も早いので便利ですよ。
解凍方法は、冷凍庫から冷蔵庫に移しある程度解凍してから一度鍋で沸かすのがおすすめです。
鶏肉の茹で汁の冷凍保存の日持ちは10日前後が目安になります。
1ヶ月以上冷凍保存しても食べることは出来ますが、風味がとんで味が落ちている可能性があるので早めに食べ切るようにしましょう。
鶏肉の茹で汁の活用方法
鶏肉の茹で汁には、栄養や旨味が溶けだしているため料理に活用すると味に深みが出て美味しさが増します。
- スープ
- ラーメン
- 炊き込みご飯
- うどん
- 茶碗蒸し
- カレー
- おでん
鶏肉の茹で汁は料理に使って味わい尽くしましょう。
簡単なレシピを紹介しますので参考にしてください。
わかめスープ
材料
- 鶏肉の茹で汁500ml
- わかめ10g
- 長ねぎ1/2本
- しょうゆ小さじ1
- ごま油小さじ1
- 塩少々
- 茹で汁を鍋に入れて一度沸かしてアクを取る
- 長ねぎを斜めに薄く切りわかめも小さめに切る
- 鍋にわかめとねぎを入れねぎが煮えたらしょうゆを入れる
- ごま油を入れ塩で味を調える
味がやや薄いと感じる方は、市販の鶏がらスープの素を少し足してください。
ラーメンスープ
材料
- 鶏肉の茹で汁1000ml
- しょうゆ大さじ2
- ウエイパー小さじ2
- ごま油小さじ1
- 長ねぎ10cm
- 塩 少々
- こしょう 少々
- 茹で汁を鍋に入れて一度沸かしてアクを取る
- 長ねぎは斜め薄切りにして調味料も入れて煮る
- 塩、こしょうで味を調える
材料を合わせて煮るだけで市販の麺を入れればラーメンになります。
おろしにんにくをお好みで加えても美味しくなりますよ。
炊き込みご飯
材料
- 米3合
- 鶏肉の茹で汁500mlぐらい
- ゆで鶏50g
- 鶏の皮10g
- 油揚げ1枚
- しいたけ3枚
- 酒大さじ
- しょうゆ大さじ3
- みりん大さじ3
- しょうがみじん切り(お好みで)
- 米を洗って炊飯器に入れる
- 冷めた茹で汁を目盛りより少し下に入れる
- ゆで鶏、鶏の皮、油揚げ、しいたけを細く小さめに切る
- 切った材料を炊飯器に入れ、調味料も入れ炊飯ボタンを押す
- 炊きあがったらお好みでしょうがのみじん切りを散らす
具を入れずに炊いても旨味を感じる美味しいご飯になりますよ。
なるべくシンプルに具材少なめで炊くのがおすすめです。
味が薄いと感じるときは、市販の鶏がらスープの素や創味シャンタンを少々ふりかけてください。
鶏塩うどん
材料
- 鶏肉の茹で汁500ml
- 長ねぎ5cm
- 鶏もも肉1/3枚
- うどん1玉
- 塩小さじ1
- 茹で汁を鍋に入れて一度沸かしてアクを取る
- 長ねぎは斜め薄切り、鶏もも肉は一口サイズに切る
- 鍋にねぎと鶏もも肉を入れて煮る
- うどんを入れ塩を加えれば出来上がり
鶏肉に火が通ればすぐに出来上がります。
うどんのかわりにご飯を入れて雑炊にするのもおすすめです。
茶碗蒸し
材料
- 卵2個
- 鶏肉の茹で汁300ml
- 鶏もも肉50g
- かまぼこ3枚
- 三つ葉少々
- 白だし大さじ1
- 卵を溶きほぐし茹で汁と白だしを加えて一度濾す
- 具材を食べやすい大きさに切って耐熱容器に入れる
- 濾した卵液を耐熱容器に流し入れふんわりラップをかける
- 電子レンジ200Wで5分加熱する
- 様子をみて2分ぐらい足す
電子レンジで簡単にできる茶碗蒸しです。
真ん中が少し生かな?という程度で取り出して予熱で火を通してください。
150W~300Wぐらいで弱めに加熱するのがポイント。
600Wで1分半ぐらいでも出来ますがすが入りますので注意が必要です。
鶏肉の茹で汁は、カレーやおでんにも活用できます。
チキンカレー、鶏の手羽先を入れたおでんに茹で汁を使うと味に深みが出ていつもと違う味になりますよ。
【まとめ】鶏肉の茹で汁は危険ではない!料理に使って味わい尽くしましょう!
鶏肉の茹で汁は、危険ではありません。
茹で汁には、鶏肉の栄養や旨味が溶け出していますので捨ててしまうのはもったいないです。
反対に、ゆで卵の茹で汁は衛生面を考慮すると料理に活用するのは避けた方が安心です。
鶏肉の茹で汁をすぐ使わない場合、冷蔵保存で3日程度、冷凍保存で約10日間日持ちします。
鶏肉の茹で汁は旨味を生かして炊き込みご飯やスープなどの普段のメニューに活用できます。
今回紹介したレシピは簡単なものばかりですのでぜひ試してください。