野菜

冷凍に向かないきのこはあるの?きのこは冷凍した方が断然美味しい!

きのこが安くて色んな種類のを買ってしまいました。

これらは冷凍保存できるのでしょうか?

冷凍に向かないきのこがあったら教えてください。

冷凍に向かないきのこを知りたいとのことですね。

確かに冷凍の仕方によってはまずく感じられる場合があります。

正しい冷凍方法なら生よりも美味しくなり、保存期間もぐっと伸びます。

今回の記事で正しい冷凍保存の方法を学びましょう。

この記事でわかること

  • 冷凍に向かないきのこはあるのか? 
  • きのこの正しい冷凍の仕方
  • 買ってきた袋のままで冷凍してはいけない理由
スポンサードリンク

冷凍に向かないきのこはあるのか?

先に結論をいえば、冷凍に向かないきのこはありません。

冷凍きのこをまずいと感じる場合は、冷凍前からすでに傷んでいた可能性が高いです。

正しい処理をして冷凍保存をすれば、生の時よりも旨みや栄養価が増すといわれているからです。

また冷蔵なら1週間も持たないきのこも、冷凍庫なら1ヶ月近く持つため、むしろ冷凍保存を薦めたい食材です。

冷凍で旨み成分が増す理由

冷凍に向かないきのこがない理由の一つとして、冷凍することで旨み成分が増すという理由があります。

きのこの旨み成分である「グアニル酸」は、細胞が壊れないと出てきません。

冷凍することで細胞が壊れると、旨み成分を作り出す酵素が働き始めます。

実は生きのこを普通に調理しただけでは細胞が壊れないので、旨味を全て感じることができないそうです。

旨みの元である、グアニル酸・グルタミン酸・アスパラギン酸といったアミノ酸が生きのこよりも倍増することで、さらに栄養価も高まるのです。

冷凍で栄養価も増す理由

冷凍に向かないきのこがない理由は、冷凍で栄養価が増すためでもあります。

きのこ類といえば、豊富な食物繊維で腸内環境を改善してくれることは有名ですね。

また、きのこ類に含まれる「β-グルカン」はナチュラルキラー細胞を活性化し、 ウイルスへの抵抗を強める働きをするため、今最も食べたい食材のひとつです。

このβ-グルカンは抗酸化作用があるので、アンチエイジングや病気の予防もできるのです!

また、きのこの効能は冷凍することでさらにパワーアップします。

例えばえのきだけを冷凍すると、脂肪を分解してくれるキノコキトサンが約12倍アップ。

ぶなしめじは代謝アップや美肌効果があるビタミンB群が豊富であり、冷凍した方が水分が閉じ込められるので、このビタミンが失われにくいのです。

よって冷凍に向かないきのこはなく、さらに栄養価も増すので良いことづくめなのです。

スポンサードリンク

きのこの正しい冷凍の仕方

しい方法で冷凍しないと、きのこは冷凍庫の匂いを吸収して冷凍庫臭くなります。

冷凍に向かないきのこはないとはいえ、これがきのこを冷凍保存するとまずくなると思われる原因のひとつ。

でも先に解説したように、正しく冷凍保存できれば問題ありません。

しかし、どのきのこを冷凍する時にも必要となる共通ポイントはあります。

 

きのこ保存の共通ポイント
  • 買ってからできるだけ早く冷凍するか見極める

  • 絶対に水洗いしない!

  • できるだけ平たくする

  • 密閉できる冷凍用の保存袋に入れるストローを使って空気を抜く

もし余分な水分が気になるなら、保存袋に入れる前にキッチンペーパーで包むと良いでしょう。

空気を抜くのは難しいので、保存袋の端近くまで閉めたら、下の画像のようにストローを差し込み空気を吸い込みます。

ストローを使うことで、中の空気を最小限にして保存できます。

ひと手間かけることで、きのこの美味しさを倍増させることができますよ。

では、きのこの種類別に要点を解説しますね。

しいたけ

石づきを切り落とし、軸をかさの根元で切っておきます。

かさと軸は冷凍用保存袋内で重ならないように入れて冷凍します。

えのき

えのきは洗わずに根元を切り落とし、手でほぐします。

冷凍用保存袋にできるだけ重ならないように入れて冷凍します。

バラバラにほぐしてしておけば、調理する際に必要な分だけ取り出せるのでおすすめです。

まいたけ

舞茸は手でほぐしながら使いやすい大きさに分けます。

冷凍用保存袋内で重ならないように入れてから冷凍します。

ぶなしめじ

石づきを切り落とし、手で小房に分けて冷凍用保存袋に重ならないように入れて冷凍します。

ひらたけ

ぶなしめじと同様に、石づきを切り落とし、手で小房に分けます。

冷凍用保存袋に重ならないように入れてから冷凍します。

エリンギ

縦半分にするか薄切りにして、冷凍用保存袋に重ならないように入れて冷凍します。

作るレシピが決まっていれば、予め切っておいても良いですね。

エリンギの切り方については「エリンギを冷凍するとまずいって本当?事前の処理で美味しく変身!」も参考にしてみてください。

マッシュルーム

石づきを切り落とし、軸をつけたまま薄切りにします。

冷凍用保存袋内で重ならないように入れてから冷凍します。

カットすると切り口が変色しやすいため、気になる場合はレモン汁に漬けてから冷凍します。

加工品のなめこ

買ってきても一度に全部使いきないと思う場合はありませんか?

袋のまま半分に折って冷凍しておくと、使うときには半分にできるので便利ですよ。

生のなめこ

塩を加えたお湯にほぐした状態のなめこを素早くくぐらせます。

粗熱を取って冷凍用保存袋に入れて冷凍します。

*なめこは冷凍保存期間が2〜3週間と短いため、他のきのこよりも早めに食べ切るようにしましょう。

きのこミックス

このように、冷凍に向かないきのこは思いつきません。

きのこはまとめ買いしたり、調理した際に少し余ったりすることはありませんか?

そんな時はまとめて「きのこミックス」にして冷凍保存しておくと、さらに便利です。

色んな種類のきのこを混ぜて、同じ冷凍用の袋に一回分にしておくと、料理のレパートリーが広がりますよ。

炒めもの・炊き込みご飯・お味噌汁や鍋の具材など、少し具材が足らない時にとても便利です。

スポンサードリンク

冷凍きのこを調理する方法

冷凍きのこは、解凍せずに調理するのが美味しさを保つコツです。

きのこは火を通すと水分が出てしまい、風味や味が落ちる原因となります。

解凍すると旨味成分も出てしまうので、冷凍のまま調理しましょう。

水分にも旨味が入っているので、それを含めて味わえるレシピ方法がおすすめです。

炊き込みご飯・ハンバーグ・スープにすれば、旨味成分も余すことなく食べられます。

もし事前にレシピが決まっていれば、食べやすい大きさにカットしておくと楽です。

冷凍の状態でもカットできるのですが、水分が出やすくなってしまいます。

買ってきた袋のままで冷凍してはいけない理由

面倒くさがって、買ってきた袋のまま冷凍庫に入れてしまう人はいませんか?

これは残念ながら正しい冷凍の仕方とはいえません。

業務用の冷凍庫と違って、家庭用の冷凍庫は温度が低いため、完全に凍るまでに時間がかかります。

すると冷凍庫の空気を吸ってしまうので、その間に臭みが移るのです。

また買ってきた袋のままでは空気も入っているので酸化もしやすくなります。

これらは冷凍用の袋に、空気を抜いて保存することで「冷凍焼け」の問題も解決できます。

冷凍焼けとは何か?

いくら冷凍保存が効くからといっても、冷凍庫に長く入れすぎると「冷凍焼け」を起こすことがあります。

冷凍焼けとは、食材の乾燥と酸化が原因です。

冷凍庫内で長期間保存をしていると、食材に含まれる凍っていた水分は水蒸気となります。

水蒸気に水分が奪われると、食材は乾燥していきます。

食材の中の水分がなくなってしまうと、その隙間に空気が入り込みます。

酸素は食品の成分を劣化させてしまうので、風味や触感が損なわれてしまいます。

冷凍庫に入れているからといって、ずっと劣化しないわけではないので1ヶ月を目処に食べましょう。

冷蔵で長持ちさせる方法

買ってきてその日のうちに使うと分かっていれば、買ってきた袋のまま冷蔵庫に入れていても全然大丈夫です。

しかしこの方法では持っても4日程であるため、冷蔵庫に入れる場合でも、先程解説した手順で下処理して保存袋に入れ替えた方が良さそうです。

それでも冷蔵庫保存の場合は、1週間以内には使い切りましょう。

スポンサードリンク

冷蔵以外で長持ちさせる方法

冷凍に向かないきのこはありませんが、冷凍庫がいっぱいで保存できない!という事態は考えられます。

食材を長持ちさせるには、菌やカビの繁殖を防ぐことが大切です。

冷やす以外に考えられるのは、次の方法があります。

乾燥させて水分を取る

しいたけやエリンギは、乾燥させて水分を抜くことで、菌やカビの繁殖を抑えることができます。

きのこを薄く切って、平らなザルの上に並べ、風通しの良い場所に数時間〜数日置きましょう。

風が通りやすくなるので、台の上に置いたり、吊るしたカゴに入れたりするとより効果的です。

干しきのこは乾燥剤を入れて、冷蔵庫に入れておくと長持ちします。

調理する際は、水やぬるま湯で20分ほど浸けて置くと元に戻ります。

戻し汁にも旨味成分がたっぷりあるので余すことなく使いましょう。

酸素をシャットアウトする

菌やカビの多くは、増殖するのに酸素が必要とします。

つまり、オリーブオイル漬けにして酸素を入れないようにすることで繁殖しにくくなります。

使う時はパスタに和えたり、サラダにトッピングしたり、バケットに載せて食べても美味しいですよ。

塩分や糖分濃度を高くする

塩や砂糖を加えると、食材に含まれる菌が繁殖しにくくなるのです。

このレシピを2つご紹介します。

なめたけ

よく瓶詰めで売られている「なめたけ」、実は自宅でも簡単に作れますよ♪

材料

  • えのき 200g
  • ☆醤油大さじ3・みりん大さじ3・酒大さじ3・砂糖小さじ2
  • 酢大さじ1
  • えのきは石づきを落として、3等分の長さに切り分けます。
  • 鍋にえのきと、酢以外の調味料(☆)を入れて中火にかけます。
  • かきまぜながら煮ているうちに、ぬめりが出始めたら、酢を加えてさらに煮ます。
  • 酢を加えてから30秒ほどで完成です。

きのこの塩漬け

材料

  • きのこの重さの20%の塩
  • しめじとえのき 200gずつ
  • しめじとえのきの石づきを取り除く
  • 適当な大きさにほぐしてから重さを計る
  • サッと湯通しして水を切る
  • 煮沸消毒した瓶に、きのこと塩を交互に詰めてから冷暗所で保存する
スポンサードリンク

【まとめ】冷凍に向かないきのこはない!冷凍は旨味成分を倍増させる!

今回の記事で冷凍に向かないきのこは、結局ないことが分かっていただけたかと思います。

きのこは一年に渡って価格も安定していますし、特売商品になる可能性も高いですよね。

その時は大量に買っておいて、冷凍したり干したりして保存しておくと、家計のピンチの時にも役立ちます。

旨味成分もアップするので、ぜひ試してみてくださいね。

-野菜