ピリッとした辛味が特徴の山椒は古くから香辛料として利用されており、うなぎの蒲焼きなど、和食との相性も抜群です♪そんな山椒は、辛味のほかに独特な「しびれ」も特徴的ですよね。では、山椒を食べると何故しびれを感じるのでしょうか?また、山椒と似ているものに「花椒」と呼ばれるものがありますが、山椒と花椒は何が違うのでしょうか?
もくじ
山椒がしびれるのはなぜ?その成分
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山椒を口にするとしびれるのは、「サンショオール」と呼ばれる成分が含まれているからです。
「サンショオール」は麻酔のような作用を持っているため、この作用によって舌が麻痺することによりビリビリとしたしびれを感じるようになります。
山椒と同じように、香辛料として扱われるものには唐辛子やわさびなどがありますが、これらには「サンショオール」のようなしびれ成分は含まれていません。
また、山椒にはサンショオールの他に「キサントキシン」と呼ばれる成分も含まれています。
「キサントキシン」は痙攣毒の成分なので、キサントキシンもサンショオールと同じように、舌のしびれを引き起こします。
痙攣毒と聞くと摂取するのが怖くなってしまうかもしれませんが、過剰摂取しない限りは人体に影響はないので安心してくださいね^^
山椒のしびれを治す、解消する方法
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山椒を食べた後、しびれが気になる場合は、ホットミルクや温かいお茶を飲むと、口の中のしびれを解消することができます。
特にホットミルクは、口内に残っている山椒を流してくれるので、山椒によるしびれを抑える飲み物としては特におすすめです。
その他にも、同じ乳製品として、ヨーグルトなどを食べるのも効果的です。
ヨーグルトであれば、食後のデザートにもなりますね^^
料理に使う場合は、山椒を下茹ですることで辛さを抑えることが出来ます。
下茹でし過ぎると香りまでなくなってしまうので、下茹での際は数分毎に味見をして、好みの辛さになるよう調節しましょう。
山椒の栄養・効能
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山椒には栄養が豊富に含まれており、古くから漢方薬にも用いられています。
そんな山椒に含まれる栄養・効能についてご紹介します^^☆
ミネラル
山椒には、カリウム、マグネシウム、リンなどの主要ミネラルが含まれています。
ミネラルは体の構成する成分にもなっており、身体機能の維持・調節には欠かせない栄養素です。
それぞれのミネラルには、
- カリウム・・・水分を保持する、細胞内液の浸透圧の調整。
- マグネシウム・・・骨や歯を生成する、エネルギーを生産する。
- リン・・・骨や歯、エネルギーを生産する。
などの働きがあります。
サンショオール
サンショオールには、発汗効果や基礎代謝を向上させる効果があります。
また、胃腸の働きを活発にさせる効果もあるため、便秘の予防や改善にも繋がります。
便秘になりやすい人にとってはとても有難い作用ですが、食べ過ぎると下痢や嘔吐を引き起こすこともあるので注意が必要です。
日々の食生活の中で、「山椒を食べ過ぎる」ということはあまりないかもしれませんが、食べ過ぎるとしぴれも強くなるので、逆効果にならないよう摂取量を調節しましょう。
リモネン
リモネンは、レモンやオレンジなど柑橘系の皮に多く含まれている成分です。
リモネンはリラックス効果が高いため、ガムなどの香料やハンドソープ、アロマオイルなど、身近な物に多く使われています。
柑橘系の香りを嗅ぐと、気持ちがスッキリとしますよね^^
その他、リモネンには基礎代謝を高めたり、コレステロールを減らす働きもあります。
内臓脂肪を減らしてくれるので、ダイエットにも効果的です。
タンニン
タンニンは渋みの成分で、抗酸化作用、殺菌作用のほか、胃腸の働きを整える作用があります。
また、タンニンはガン、高血圧、動脈硬化、認知症にも効果があるといわれています。
しびれ調味料の「山椒」と「花椒」の違いは
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山椒と花椒は、どちらも同じ「ミカン科サンショウ属」に分類されている植物なのですが、産地や種類が異なるため、「全く同じ植物」というわけではありません。
では、具体的にどういった違いがあるのでしょうか?
詳しくご紹介していきたいと思います^^☆
産地・種類による違い
「山椒」と「花椒」の産地・種類は以下のようになります。
- 「山椒(サンショウ)」・・・ミカン科サンショウ属の山椒で、原産地は日本。
- 「花椒(カショウ)」・・・ミカン科サンショウ属の華北山椒で、原産地は中国。
産地を見ると分かるように、山椒は日本料理に使われ、花椒は中華料理に多く使われています。
山椒はうなぎの蒲焼きなどに使われていますよね。
うなぎの蒲焼にかける山椒は、「粉山椒」と呼ばれています。
花椒は、中国語では「花椒(ホアジャオ)」と呼ばれ、四川料理には欠かせないスパイスです。
四川料理と聞いてもあまりピンとこない人もいるかもしれませんが、麻婆豆腐や担々麺などは四川料理です^^
特に麻婆豆腐などは、日本人の私たちにも馴染み深い料理ですよね♪
また、花椒は「花椒(ホアジャオ)」の他にも、「四川山椒(しせんさんしょう)」「中国山椒(ちゅうごくさんしょう)」と呼ばれることもあります。
ちなみに、「花椒」という名前は、花椒の赤い果皮がはじけて割れている光景が、まるで花が咲いているように見えたということが由来になっているんですよ^^
利用する部位による違い
山椒・花椒は、果皮、花、果実、葉からなっているのですが、山椒と花椒では利用する部位に違いがあります。
それぞれ、利用される部位は以下の通りです。
- 「山椒」・・・果皮、花、果実、葉が利用される。
- 「花椒」・・・華北山椒の果皮の部分のみ利用される。
花椒は主に果皮の部分のみ利用されているのに対し、山椒は果皮、花、果実、葉のすべてが利用されています。
そのため、山椒の場合は果皮、花、果実、葉には「果皮(粉山椒)、花(花山椒)、果実(実山椒)、葉(木の芽)」という名称があります。
上記のように、山椒の花の部分は花山椒と呼ばれることがあるので、このような名称が山椒と花椒の違いが分かりにくくなってしまう要因の一つといえますね。
香りや味の違い
山椒と花椒は、前述したように、どちらも同じ「ミカン科サンショウ属」に分類されるので、どちらも爽やかな柑橘系の香りがします。
ただ、山椒よりも花椒の方が香りが強く、しびれも花椒の方が強いため、山椒と花椒では、香りや味にも違いがあります。
そのため、例えば、山椒のかわりに花椒をうなぎの蒲焼きに使ってしまうと、どことなく違和感を感じるものになります。
逆に山椒を中華料理に使っても、辛さが足りず、物足りないものとなってしまいます。
山椒と花椒の、香りや味の違いをまとめると、以下のようになります。
- 「山椒」・・・痺れはマイルドで、柔らかく爽やかな香りがある。
- 「花椒」・・・痺れが強く、はっきりとした香りがある。
このような違いがあるので、お互いに代用して使うことはあまりおすすめできません。
花椒の代わりとして使うのであれば、山椒よりも黒コショウなどを使うと良いかもしれません^^
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まとめ+関連記事
山椒を食べると舌がしびれるのは、「サンショオール」と呼ばれる成分によるものです。
山椒には豊富な栄養が含まれていますが、摂取し過ぎるとしびれが強くなるほか、下痢や嘔吐などの症状が出る可能性もあるため、食べ過ぎには気を付けましょう!